分かってる。
悔しいけど、これが学年の違いだ。
幾度となく目の当たりにしてきた現実だけど、どうしてもそれを受け止めるのは嫌だった。
たった2年遅く生まれただけで、好きな女の横にまともに並べない。
そんなことを認めてしまったら、俺は一生彼女を捕まえることはできないだろう。
「はい、では次からは新しい三役にパスしまーす」
去年の三役からの説明が終わり、新しい三役だという2年生に司会が移った。
それからは早くて。
少しの自己紹介と軽い今後の活動内容に触れて、今日の会議は終了した。
「可奈」
「あ、うん!今行く!」
会議が終わってすぐに、俺は可奈の名前を呼んだ。
たった一言名前を呼んだだけなのに、可奈は俺の言いたいことが伝わったのか返事をする。



