「耳が赤くなってる。可奈のこれはこの後寒気と頭痛に襲われる予兆だから。昼休みには俺と帰らざるを得なくなるから覚悟しとけよ」
まるで天気予報のように言い残し、チカは教室へと去っていった。
そんなことになるもんかとその背中にあっかんべーをお見舞いしてやる。
そして、心配してくれていた真田くんにお礼を告げると、私も教室へと戻った。
***
そしてやって来た昼休み。
「…ほら、だから言ったろ」
「むー…」
呆れたチカの視線の先には、机に項垂れて動けなくなっている私がいる。
チカの天気予報、もとい体調予報は見事的中し、現在の私は激しい頭痛と寒気に襲われていた。
「可奈子…、帰ったら?」
「ん〜…」
美沙が心配してくれているけど、喋ることすら辛い今の私には力の抜けた返事が精一杯。



