ふぅ、とひとつ息を吐いてその場に寝転んだ。





「…何やってんだ、俺」



そして、そうポツリとこぼす。





考えてるのは、もうずっと可奈のことばかり。



勝手にショックを受けて、勝手に嫉妬して、勝手に冷めた態度を取っている自分に心底腹が立つ。





『チカには、関係ないでしょ…っ!!』



あの時、可奈のあの言葉に自分でも驚くくらいに堪えてしまった。





確かに、俺には関係ない。



けど、こんなにも好きなのに、それが可奈には微塵も伝わっていないことがショックだった。





俺の知らないところで可奈が他の男に迫られている。



それを知っただけで嫉妬に狂って可奈を押し倒したくせに、肝心なその彼女には線を引かれ、俺は自分で勝手に傷付いた。