私達は付き合うことになった。




「美波。」

龍が私の名前を呼ぶ時は
あまりない。


だけど、名前を呼んで振り返ると
照れたようにして顔を隠すから
それが一番幸せな時。


「ねぇ、龍。顔見せてよ」

「…だ。やだよ。はずい」

「付き合ってるんだよ!」

私は笑った。
龍は唇を尖らせて
ぷいっとそっぽを向いた

耳が赤くなってた
夕日のせいにしておくけれど




幸せだった。
この時が永遠に続けばいいのに。
ずっと願っていた。


龍。大好きだよ。