できるなら嘘だと信じたいことばかり

私たちには試練が多かった


お互い
幸せなんてすぐ消えると思っていた

だけど、龍がいれば。
それだけで未来は輝く




悲しいことは
いつも




突然やってくる








「美波!落ち着いて聞いてね。龍、病気かもしれないよ」


真奈美が息切れをしながら言った
遠いところから走ってきてくれたのか
首元に汗が流れていた

「う…そ」

思い返してみれば
龍は体調が悪い時が多かった
たまに学校も途中でいなくなったりして
どうしていなくなったのかと聞いても
何も答えてくれなかった


今やっとその答えがわかった


「なんの病気なの?」


「わからない。わからないけど、病気なのはたぶん、、あってる」


足の力が抜けた。

そのまま地べたに崩れ落ちた




気づいたら泣いてた。



「真奈美…。なんで私たちだけこんな思いしなきゃいけないのかな…」

うつむく真奈美に
ただつぶやくことしかできなかった

「私、なにか悪いことしたのかな…。龍のこと好きにならなきゃこんなに辛い思いしなかったし、させなかったのかな…」

「何回人生やり直しても好きになってたよ。あんたらは」



なんでいっつも
大事なこと教えてくれないの?
気を使ってるんでしょ?
これを言ったら泣いちゃうって
私が弱いからだよね。
ごめんね


「明日、龍に聞いてみる」

「そうたほうがいいよ。美波はとりあえず今日は休んで」

「ありがとう」


休めるはずがなかった

大好きな人が病気なんて
信じられなかった。



どうして気づいてあげられなかったんだろう


''今を大切にしよう''




後悔しないように生きていきたい