員子は微笑んだ。


「大事な血管が
黒い首輪のすぐ下を通っている。


この意味が解る?なよ子さん」



まったく意味が解らない。


意味が解らないが
意味不明な恐怖だけは


なよ子に嫌というほど
伝わってくる。


員子は体重オーバーのまさ子を
上から見下ろしてこう言った。


「あなたは約束を破った。


だからマニュアルに従って
罰を受けてもらいます。



あなたがつけている黒い首輪には
大きな針が仕込まれている。



そしてこの赤いボタンを押せば……
分かってるわよね。まさ子さん」