絶対に痩せられるダイエット

「なよ子さん。この黒い首輪はね


一向に痩せようとしないモデルの卵たちに
業を煮やした員子さんが作ったびっくりおもちゃなの」


チョチョシビリは落ちていた処刑ボタンを
拾って押した。


するとなよ子がつけている首輪から
びゅーっとまた血が噴き出してきた。


「ボタンを押すとニセモノの血が
吹きだす仕組みになっているの。


この血が噴き出すタイミングに合わせて
私は演技をしていたというわけ」


なよ子は頭が真っ白になった。


自分はこんなおもちゃの為に
死ぬ思いをしてきたかと思うと


怒りを通り越して
笑えてくる。


チョチョシビリはカギを取り出し
なよ子がつけている首輪に差した。


呪いの首輪はガチャリと音を立てて
なよ子の首から外れ落ちる。


終わった。


でも何が始まって終わったのかも
わからない。


なよ子は床に堕ちた首輪をみて
ため息をついた。