絶対に痩せられるダイエット

「お、押せばいいじゃない」


震える声で言うなよ子。


「そんなボタンウソに決まってる!
怖くないんだから!


それとね、
今日は一つ言いたいことがあるの」


なよ子は右手を
員子に差し出した。


「ちゃんと給料払って。

時給23円はインチキだって
分かってるんだから!」


員子を睨むなよ子。


「2万円で許してあげる」


2万円。


さっきお母さんがなよ子に渡そうと
していたお金と同じ額。


そう。


なよ子は員子から
検索ちゃんのギターの修理代を


もらおうとしていたのだ。


修理代は払うべき人が払う。


検索ちゃん自身でもお母さんでもなく
修理代を払うべき人は員子。


そう思ったなよ子は
決死の覚悟で


員子に戦いを挑んでいる。


しかし員子はこう言った。


「私から金をもらおうとする奴は死ねばいい。

死刑執行」


員子は処刑ボタンを
勢いよく押した。