絶対に痩せられるダイエット

ありがとうと言われたののかは
少し照れて下を向く。


笑顔になったなよ子は
じっとののかを見つめて


深々と頭を下げた。


「それとゼリーぶつけちゃって……ゴメンね」


「お互い様だし」



そう言ってくるりと背を向けたののか。
なよ子はじっとののかの背中を見つめる。


本当は良い人なんだよと
背中が言っているような気がして


なよ子は笑いがこみあげてきた。


するとののかが背を向けたまま
こう言った。


「あんたほんとに
やせてきれいになったよね……」

そしてののかは
振り返ってなよ子を見つめた。


ほんのすこし
愁いを含んだののかの瞳。


「痩せたのは一郎のためなんでしょ?」