絶対に痩せられるダイエット

「じゃあね……明日待ってるから」


員子とうなだれたお母さんは
教室を出ていった。


とうとう視聴覚室の中には
なよ子ひとり。


もうどうしていいかわからない。
心の中はめちゃくちゃ。


もう員子の言う通り



この世界から逃げ出して
しまおうか?


違う人間になってしまえば
今の苦しみから逃れられる。


最高の親友の夢を
ぶち壊した罪を


忘れられるかもしれない。


でもそれで
ほんとうにいいんだろうか?


なよ子はどんなに考えても
答えが出なかった。


本当に大切な物って
何なんだろうか?


わからない。


なよ子はもやもやした心を抱えて
学校を出た。