絶対に痩せられるダイエット

「なよ子さん。もう一つ
言っておくことがあるのよ」


員子は青ざめているなよ子の
首を指さした。


なよ子の首には
呪いの首輪が


今もしっかりと付いている。


「50キロ」


そう言ってニヤリと笑う員子。


「忘れてたでしょ。
明日は運命の日だってことを。


でも私は安心している。


今の身も心も悪に染まったなよ子さんが
クリアできないわけないってね」


員子は胸の谷間から
書類を取り出して


うなだれるなよ子の
頭の上に


ひらひらと落とした。


「モデル事務所の契約書よ。


あなたの写真を見て
ぜひ契約したいと言ってきたの」


なよ子は虚ろな目で
書類を見つめる。


「なよ子さん。体重を50キロ以下に落として
モデルになりなさい。


くだらない親や友達とは縁を切って
違う世界で生きるのよ」


員子の言葉に驚いたなよ子が
顔を上げた。


違う世界？縁を切る？


なよ子はもう
どうしていいのかわからない。