絶対に痩せられるダイエット

下を向くお母さん。


「昔……私は学校で女王を
気取っていた。


皆を従えて
わがまま放題。


今考えれば本当に
馬鹿なことをしていた。


そんなときに
学校に転校してきたのが


員子さんだった」


ちらっと員子を見るお母さん。


「員子さんは

私よりずっときれいで
歌もすごくうまかった。


当然生徒たちの人気は
員子さんの方に集まって行った。


そんな時


学校で員子さんの
コンサートが開かれることになったの」



「員子がきれいだった?

ないでしょそれは……」


釈然といかない顔のなよ子を
取り残して


お母さんは話を続ける。


「私は員子さんの夢を
打ち砕いて葬り去ったの」


葬り去る。


お母さんの言葉を聞いて
員子は深くため息をついて


お母さんを見た。