しかし検索ちゃんの目は
死んではいなかった。


弾けもしないギターを
かき鳴らした検索ちゃんは


前を向いて歌いだした。


♪いい事ばかりじゃないから……


だが検索ちゃんは
その先を歌うことが出来なかった。


悪い男の子たちに無理やりギターを
取り上げられたのだ。


買ったばかりのピンクのギターを
取り上げられて


泣き顔になる検索ちゃん。



絶体絶命。


このどうしようもない状況を
救える人間はいないのか?


「やめて……」

とうとう検索ちゃんは
頭を抱えて


その場にうずくまってしまった。



「いい加減にしろ!」


その時視聴覚室に
大きな声が響き渡った。