でも検索ちゃんは前を向いた。


手を握りしめて
唇をかみしめ


目にはうっすら涙の
検索ちゃんはこう言った。


「誰に何と言われようとも
夢は捨てない。


員子ももう怖くない。


私だって水虫が治るって
騙されて足環をつけた時


隣の人が死んだのを見た!
でももうそんなの関係ない!」


今まで見たことないような
怖い顔の検索ちゃん。


優しくて
笑った顔しか見たことなかった


なよ子はより一層悲しくなった。


検索ちゃんは下を向いて
つぶやくような声で言葉を続ける。


「私の隣にいた小太りの女の人は
白いシャツを真っ赤に染めて

血の海に沈んでいった……


私が足環をつける時


ダメって言ってくれた
優しい人だったのに!


それなのにあの女の人は
員子の手で殺されてしまった……」