「なよ子ちゃんは…応援してくれると
思ってたのに」


真っ青な顔でつぶやく検索ちゃん。


だんだんと離れていく
なよ子と検索ちゃんの心。


冷たくなっていく
検索ちゃんの心を感じたなよ子は


涙が出そうになったが
ぐっと耐えてまた叫んだ。


「忘れたの?員子様に逆らえば
私達は死ぬのよ!


私は見たのよ!


ダイエットに失敗して
血の海に沈んだ人を!」


ガタガタ震えて
唇が真っ青のなよ子。



「私の隣にいた小太りの女の人は
白いシャツを真っ赤にして


死んでいった!


私が黒い首輪をつけるときに
ダメって警告してくれた


優しい人だったのに……


検索ちゃんには死んでほしくないの!
だから……」


「私にはバンドという夢が出来たの」


なよ子の声をさえぎる
検索ちゃんの凛とした声。


その声にまよいなど
まったくない。


「私は夢を捨てるつもりはない」