絶対に痩せられるダイエット

「明日?学校の視聴覚室でライブ?」


紙に書かれた言葉を見て
なよ子が首をかしげる。



なよ子が見ていた紙を
くしゃくしゃにして


放り投げた員子。


「忌々しい!」


そう言った員子は
なよ子を見つめた。


「あのバカな検索ちゃんが

私のアイドルプロヂュースを無視して
バンド活動をするって言いだしたのよ。


なよ子さん。


あの裏切り者に
制裁を加えてくれるかしら?」


検索ちゃんと聞いて
身体がビクッとなるなよ子。


下を向いてしまったなよ子に
員子が氷のような言葉を


投げかける。


「明日学校でライブやったら
当然あなたの憧れの人も


見に来るでしょうね。


そして
美人なだけが取り柄の
検索ちゃんを見て

どう思うかな?」


なよ子は青ざめた。


めちゃめちゃかわいい検索ちゃんをみて
一郎君が好きになるかもしれない。


検索ちゃんに
学校で目立ってもらっては困る。


なよ子は震えながら
員子にこう言った。


「わ……わかりました。

検索ちゃんに制裁を加えます」


涙目のなよ子を見て
員子は満足そうにうなずいた。


「そう……じゃあ明日
楽しみにしてるわよ」


そう言って員子は
ドアをばたんと閉めて


外に出る。


残されたなよ子は
ただそこに呆然と座り込んで

動くことが出来なかった。