絶対に痩せられるダイエット

静まり返った店内。


壁にかけられた
オシャレな時計が


カチカチと
秒針を動かしている。


少しイライラした様子の男。


持っているハサミを
カチャカチャ鳴らしてこう言った。



「そうだなーサイドは
どうしようかなー?」


戦法を変えたようだ。
部分的になよ子に聞いてくる美容師。


なよ子は首をひねりながら
答える。


「えーとえーと

ふにゃらかって感じかな?」


今度は男がフリーズする番だ。


だって
なよ子の言うことが


一文字も理解できなかったんだから。