絶対に痩せられるダイエット

なよ子がうなずいた瞬間


男は腰に付けた
革の袋から何かを取り出した。


銀色に光る鋭い刃物。


襲われるのか?


なよ子は青ざめて
身構えたが


男はにこりと笑って
こう言った。


「俺ってばそこで
ヘアをアートしてるもんなんですよー」


なよ子は道の反対側に
美容室の看板を見つけた。


なるほど。


コイツはそこの美容師なんだと
分かったなよ子。


振りかざした刃物も
よく見ればハサミだし


なよ子は少しほっとした。