絶対に痩せられるダイエット

「なよ子、員子さんの言うことを
よく聞いて頑張ってね。


じゃあね」


「お母さん!行かないで」



なよ子のお願いを聞くこともなく
お母さんは逃げるように


部屋を出ていった。


残されたなよ子。


なよ子は一人ぼっちで檻の中。


外にはマッチョ男に
悪魔のような員子がいるだけ。


孤独という黒い心が
なよ子の身体を浸食していく。


水の中でもないのに
息苦しい。


身体の震えが止まらない。


灰色に染まった部屋の中


なよ子はまるで
感情を忘れたかのように


床に座り込んで動かなくなった。