次の日。



寸前で死を逃れたなよ子は
晴れた日の街路樹の下を歩いていた。


なよ子の頭の中には
あの映像が繰り返し流れている。


あの映像というのは
運命の部屋で見せられた


自分を映した映像。


映像の中の自分は
太っていて自信がなさそう。



おどおどとした表情で
下を向いていた。


でも今のなよ子は
10キロ減ボディ。


10キロと言えば
中型犬1匹分に相当する。


犬一匹を体から降ろした
60キロのなよ子は


足取りも軽く見えた。