絶対に痩せられるダイエット

「さて……」


員子が低いトーンで話す。


じっと見つめる員子の視線が
耐えられず


下を向くなよ子。


「体重計に乗る前に

これを見てもらいましょう」


次の瞬間
部屋の照明がすべて消えた。


真っ暗な闇。


自分の手すらも見えない闇に
飲み込まれたなよ子に襲い掛かる


恐怖。


不安。


なよ子のわずかな希望すらも
飲み込んだ闇が



部屋の中に
静かに漂っている。


すると壁に光が映し出された。


「え?動画?」


カベに映し出された光は
いつの間にか


部屋の中に持ち込まれた
映写機からの物だった。


部屋の壁には動画が映し出されている。


誰かが椅子に座っている映像のようだ。


その人物が誰かわかった瞬間
なよ子は変な声を上げた。


「あれ?これ私なの!!」