「私はこの検索ちゃんダンスを
全国に流行らせなければならない」


青ざめた顔のけんさくちゃんが
ポツリとつぶやく。


「流行らなければ殺される」



なんという高いハードル。


なよ子のダイエットが
簡単に思えるほど


けんさくちゃんに課された使命は
重たいものだった。


かすかに震える検索ちゃんの手を
握ったなよ子。


手を握られた検索ちゃんの顔に
少し笑顔が戻る。


「じゃあ私も踊りますね。


友達にもこのダンス
教えちゃおうかなー


楽しそうだし」


そう言ってダンスを踊りだすなよ子。



「あ、ありがとう……」

そう言って検索ちゃんは
泣き出しそうな顔で


なよ子のへたくそなダンスを
見つめている。