絶対に痩せられるダイエット

「お……重たい」


思わず王子様の声が漏れる。
赤い顔をして立ち上がるなよ子。



この時初めてなよ子は後悔した。


自堕落な食っちゃ寝生活をしてきたことを。



サッカー部のイケメンと
これだけ急接近しているのに


体重が邪魔して仲良くなれない。



「ご、ごめんなさい!」


なよ子はそう言って走り出した。


もうなよ子には
その場から逃げ出すしかなかったのだ。


目にうっすらと涙。


お、重たいと
王子様から漏れた言葉が


頭の中でグルグルと回っている。


カバンの中に入っていたプチを
ゴミ箱に思いっきり投げ捨てたなよ子は


泣きながら学校を後にした。