月と太陽

「で、いつ合わせてくれるの?」

どんな人か気になるから、早く会ってみたい。

「サクヤの希望で、しばらくは会わないって。」

おー、自己中?

「その代わり、メールアドレス預かってるの。登録してあげて?」

「はーい」

「ねぇ、サクヤくんの声聞きたい」

すると凛さんは、CDを1枚渡してきた。

「これよ」

「聞いてもいい?」

頷いてくれたので、聞くことにした。






透明感のある歌声、安定した低音。

弱すぎず、強すぎず、ちょうどいい声がとても好みだった。

「凛さん、私早くサクヤくんと歌いたい。」

「私も、楽しみにしてる。」

凛さんはふっ、と笑みを浮かべた。