月と太陽

「おはようございまーす」

中に入ると、

「ミツキおはよう。」

という声が。

声の主は、事務所の社長・尾崎凛さん。

凛さんは、サラサラなロングの黒髪を

一つにまとめていて、

パンツスーツを着こなすクール美人。

でも、意外と可愛いものが好きだったりする乙女。

「あのね、ミツキ。あなたの相方が決まったわ。」

「凛さん唐突だね」

急に何を言いだすんだ、この人。

「オーディションで発掘したのよ!」

興奮している凛さん。

またか。

凛さんのセンスは抜群で、うちの事務所に入れれば、将来が保証されてると言っても過言じゃないらしいです。

「どんな人?」

一応聞いておこう。

「サクヤ、っていう男の子よ。一応、ミツキと同級生。」

ふーん、そうなんだ。

「わかったよ。男の子あんまり好きじゃないんだけど…拒否権ないでしょ?」

苦笑しながら聞いてみる。

「もっちろん!」

凛さんの笑顔は怖かったです。はい。