「…霧灯 遊馬様。能力の適合調査にて見事基準点を達しましたので、あなたをブローカーに任命致します………何かのドッキリですか?」


先生は、溢れんばかりの笑顔で僕を見ていた。


「いやぁ、嬉しいなぁ!まさか先生の教え子からブローカーが出るとは…あ、お前に合わせたい人がいるんだ!すみません、入ってください!」


先生がドアに向かって声をかけると、小柄な女性が入ってきた。


「遊馬さん…ですね?初めまして、枷口 瑠璃(かせぐち るり)と申します。遊馬さんをお迎えにあがりました!」


「………はい?」


満面の笑みで言う女性に、首を傾げるしかできない僕。


「…えっと……あの、ブローカーって…?」