「おとぎ話ではありませんよ。まぁ脚色はしていますが…街の外に出れば、ぬいぐるみが襲ってきます。それを退治するのが私達、ブローカーです。」


…可愛らしく笑いながら、なんてことを言っているんだ、この人は。


「いやいやいや…!何言ってるんですか?ちょっと状況がのめないっていうか……」


「本部に着けば嫌でもわかります。とにかく参りましょう…千羅(せんら)さん。」


枷口さんが手を鳴らすと、誰かが教室に入ってきた。





ただ、枷口さんに麻酔を嗅がされた僕は、それが誰なのかを確認することはできなかった。