あの後颯爽と着替えた私は結局咲さんの車で事務所へと向かった。


「んで、要件は?」

「まぁ、デタラメなのは、分かってるけど明日の朝イチでこの記事が出る。」

そして見せられたのは有名な雑誌。
表紙に大きな字で

(patterflyのギター兼ボーカルMに恋人?相手はなんとあのアイドルユニットミュートのリーダー)

「は?なにこれ、こんなのデタラメじゃん」

「デタラメなのは分かってるけど中見て。二人でいる写真も何枚か取られてるその写真だけ見れば誰しもが恋人って思うだろうね。嘘なのは分かってるけどホントのところどうなの?」

は?疑ってんの?デタラメじゃん
嘘なのはわかってるって言っときながら
疑ってんのはそっちじゃん


「みつば分かってる?patterflyはこれからなの!今や大人気バンドのpatterflyにこんな記事が出たら今までのが水の泡になるのよ?アンタのせいでファンを悲しませ、さくやとゆうとの頑張りも無駄になる。」

そう言ってため息をつく咲さん。