ふたりは少し不思議な変な子だった。





冬が近づいてきた秋のある日、




意味もなく放課後の教室を訪れた私はドアの前で立ち止まった。






何日、何週間、2ヵ月ぶりに見たふたりはなにもかわっていなかった。




初めから、ずっとそこにいたようだった。





なにを思ったわけでもなく、つい昨日同じことをしたような気分で自分の机に座った。




「ねえ」




片割れが問いかける。




 



「もし明日世界が終るとしたら、どうする?」





 






その日、初めて振り返って彼らを見た。




その日、初めて





 



その質問が自分に向けられてるものだと知り、何も答えられなかった。





その日背を向けた私の耳には、チャイム以外届くことはなかった。