ふたりは少し不思議な変な子だった。




片割れが目を細めて、私を見ていった。





「あなたなら何て言うの?」





私。





私の答え。





どれだけ考えても出てこなかった答えを、今聞かれてる。





「・・・私・・・」





頭の中が真っ白になって




「・・・ふたりなら、扉、開けるんですか?」





下を向いて、逃げ道を進んだ。




数秒の沈黙。





「鍵がかかってるわね」





「そうね、鍵がかかってる」





ぽつり、ふたりはそういった。





「でも、足りないわね」




‘足りない’





何が?





顔を上げると、ふたりはさっきよりどこか楽しそうに笑っていた。





「そのふたりは、幸せだったのね」