もう独りじゃないから

由樹に連れられて、やって来たのは屋上。
目の前には2人の男子生徒がいて、音楽に合わせて踊っていた。
こんなところで練習してんのか。

「お疲れ様でーす!!見学者です!!」

2人の男子は音楽を止めこちらを見た。

「誰かと思ったら、桜木じゃねえか?!」
「あ、椎名。」

椎名昇、うちのクラスの男子生徒。
ぶっちゃけ、あんまり喋ったことない。
名前を覚えてたのも奇跡ってくらいね。

「あれ?先輩、昇先輩と知り合いなんですか?」
「同じクラスなんだよ。な?」
「まぁ…。」

由樹は、納得した顔をして頷いていた。

「誰すか?あんた。」

やけに、偉そうな態度の男子生徒。
こっちのセリフだってーの。

「こら、拓っ!なんて口聞いてんのよー!」
「うっせぇな、由樹。」
「先輩、ごめんなさい。こいつ、私の幼なじみなんです。」