届くなら、あの日見た空をもう一度。


「いいじゃない。しばらく会えないんだもん。

ほら、ぎゅうー」

さらに強く抱きしめらると本当に苦しくなる。

「おい、本当に苦しい。離れろ」

「ふふ。それじゃあ、行ってきます」

最後に頭を撫でてからにっこり笑って。

その人は颯爽とこの街から出ていった。