「田辺君、早くおいでー」 いつの間にか台を選び終えた川上に呼ばれ、俺たちは人生初のプリクラに挑戦した。 撮り終えたプリクラに落書きをしている間に俺はトイレに向かった。 用を足しトイレを出ると加藤が近くの壁にもたれながらスマホをいじっていた。 「何してんの?」 無視をするわけにもいかず話しかける。 加藤はゆっくりとスマホから視線を動かし真っ直ぐに俺を捉える。 「宮瀬君はどこを見てるの?」 言っている意味が分からなかった。