「どこにでもあるこの普通の公園が?」 「うん」 「ふーん」 「うん」 好きならなんでこの街から出てったんだよ。 卒業したらその後はどうするつもりなんだ? こっちに戻ってくるのか? 今回はいつまでこっちにいるつもりなんだ? どれも聞けなかった。 「明日ね、東京に戻るんだ」 「そうなんだ」 それだけ言うのがやっとで明日の何時に出発するのか聞けないまま、気づいたらなのねえはまたこの街から出ていってしまていた。