届くなら、あの日見た空をもう一度。


※※※

「あらもうこんな時間。みんなそろそろ片付けてね」

顧問の声でみんながそろそろと道具を片付けはじめる。

俺も急いで鉛筆をまとめクロッキーを鞄にしまう。

「おう、要。この後どっか寄っていこうぜ」

小学校から一緒の健吾が俺の肩に腕を回しながら話しかけてきた。

「あちーから離れろよ。それに今日はパス。

すぐ帰るし」

「つれないなぁ。

最近お前すぐ帰るけどなんかあるわけ?」