届くなら、あの日見た空をもう一度。

なのねえの反応に安堵しながらも胸が騒つく。

そうか。

俺はもうずっと、なのねえのことが好きだったんだ。

俺はその時やっといままで感じていたあの嫌な感情の意味を理解した。

好きだから。

好きだったから。

仲間外れにされるのが、俺だけがいつまでも子供なのが嫌だったんだ。

一度自覚してしまうといままで気づかなかったことが不思議なくらいとめどなくそれは溢れ出した。

だからと言って俺には何もできない。

いますぐ告白できるような勇気なんて持ち合わせていない。