何回伯父に聞いても『知らん』の一点張りだ。

「じゃあ、質問を変える。知ってる通りこんな体質だ。人前には出られない」


「ならお前は裏教師をやれ」


「はあ?裏教師?」


何だよ裏教師って…聞いたことないんだけど。


意味不明な表情をしてたのか、幸永が告げた。


「お前のためにもう1つ校舎を建てる。見た目はオンボロみたいのな。
そこでお前は好きにしていい。ただ講義内容はお前が作って、表教師が講義を行う」


つまり俺は裏で仕事をこなして、表に出られない俺の代わりに他の人が教えるってわけか。

「俺に拒否権は?」


「ない」


キッパリと言われた。まあ、分かってたけど。



「そういえばお前、あの速水のババァに監視されてんだって?ここならその心配もねえから、好きに例のプロジェクトを進めればいい」