「そんないいのよ!二人ならいつでも大歓迎よ!」


手をパンと叩いて首を傾げにっこりと笑った母さん。


とてもこの人が"大学生"の子持ちだと思わせないその仕草と幼なっぽさ。


母さんは今36歳ある。俺を産んだのは19の時だと言ったな…。


まあ、どうでもいいか。それより……


「今日はちょっと志樹と話したいことがあってね」


「あら、そうなの。私席を外した方がいいかしら?」


「そうしてくれると助かる」


そう言った智さんに母さんは呑気に「は〜い」なんて返事して、リビングを後にした。

はあ、とため息を吐きたいところだった止めた。


理由はリビングに包まれていた雰囲気が少し重苦しくなったからだ。