夕方。


コンビニに行ってみた董坂。
けれど心花の姿が見えない。


「あの、あの小柄な女の子は…??」


近くにいた栞を掴まえて聞いてみた。
けれど、想像以上にあからさまに警戒されてしまう。


「彼女に何かご用ですか!?」


「えっ、いや、あの」


あまりの剣幕にたじろぐ。


「き、今日は、お休みですか…??」


「お客様、個人情報です。お教えできませんね。プライベートな質問には」


「いや、そんな、そこまで」


本気で怒りを露にした栞は迫力があった。
大の男が怯みっぱなしだ。


「付きまとうんなら、ストーカーで警察に連絡しますよ??あなた前から彼女に目を付けてたでしょう??」


バレていたのか。


「す、ストーカーって?!目を付けてって言うか、よくして貰っているので…どうかしたのかなと」


しどろもどろになる。


「ああ、デートですよそういえば。それ以上のことはお答えできませんね」


ふん、とそれだけ言うと身を翻してレジに向かう。