よくわからないけれど。
一目惚れとでもいうのかこれは。


名前も聞けず、当然、二度と会うこともなかった。


あれから彼女を忘れることができず、親に何を言われてもパートナーだけは作らなかった。


奇跡が起きたのは、あそこで、あのコンビニで再会したときだ。


仕事帰りの偶然だった。
やっぱりキラキラと輝いて見えた。
彼女はそんなこと覚えているはずもない。


―――けれど、


ただ、そばにいてほしかった。
誰にも渡したくなかっただけなんだ。


本当は。


ましてや、あんなイケメンとタクシーに乗るところなんて、見たくなかった。


2度目に諦め掛けたとき、彼女は帰ってきてくれた。


結局、あんな形で住まわせてしまったけれど―――


このままなんて。
終わらせたくない。
このままなんて。