―――それでも。
ずっと想ってくれて。


実は遠い昔から、お互い一目惚れで。


こうして見えない糸に引かれるように再会して。


何だかんだあって振り回されたけど。
これからも振り回されるんだろうけど。


幸せだから、
―――まあ、いいとしよう。


そんなことを思いながら、彼にとことこと近付く。


その大きな背中に、そっと抱きついて、もふっと頬を寄せてみるのだった。





end