「いいじゃん、芹くんたくさん貰うだろうし」

「そうだけど」

「あ、次私世界史だから移動だ、じゃあね」


日本史の芹くんは教室で、私は移動。

逃げるように芹くんから離れた。



「あげればいいじゃん」

「いや無理」


廊下で待ってくれていた早苗がさっきの様子を見て口に出した。

私はもちろん即否定。


「なんでよ、気づいてんじゃないの?芹めぐるのこと好きって」

「気づいてるとか気づいてないとかそういう問題じゃない、芹くんは私のことそういう意味で好きじゃない」

「どーだか」


でも勘違いしてしまう今日このごろ。

ああいう催促の仕方はダメだと思う…。