そうこうしているうちに、店長がナポリタンを運んでくれた。
「うわ、うっまそー!いただきます!」
翔はがっついた。
「ははっ、俺が作るんだから当たり前だろ」
店長は笑って答えた。
「店長、いつもありがとうございます」
私は店長にお礼を言うと、
「何を今更かしこまってんだ、お前たちは俺のかわいい子供みたいなもんよ」
と、頭をクシャッと撫でてくれた。
でも実際、本当に感謝している。私は母親と二人暮しで、いつも遅くまで働いてくれるため、私も手伝いがしたいと思ってここで働かせてもらっている。けど店長は事情を知っても贔屓せず普通に接してくれるので逆に助かっていた。

