そう言っておばさんは行ってしまった。
ハッと我に返り、
「あ、あの、ありがとうございました」
と勢い良く頭を下げた。
「アンタもアンタだよ」
「え?」
彼の顔を見る。
「言いたい事はその場ではっきり言えよ。まさか今までもそういう風にして生きてきたわけ?人生損するよ?」
なっ…
「はぁ…もういいから行けよ、急いでんじゃないの?」
あっ!そうだった!時間が…
「あの!お名前は何ですか!」
「は?何でお前なんかに教えなきゃいけないの?別にお前のこと助けようとしたわけじゃないから」
そう言って彼はスタスタ行ってしまった。
…なんっか気に入らないあの態度…

