2日後、期末テストが終わり、私はまたバイトの日々が続く事となった。

 が、この日は帰りのSHRが長引き、バイトに遅れそうになった。


 「先生話長すぎ…」

 学校の校門の角を急いで曲がろうとしたら、

 「「わっ!!」」

 誰かと思いきりぶつかってしまった。

 「いっ…、あ!ご、ごめんなさい!大丈夫ですか!?」

 そこに倒れていたのは、セーラー服を着て、背中まで降りた綺麗な黒髪のそれはそれは美しい少女だった。

 「…いえ、こちらこそ、ちゃんと見てなくて、ごめんなさい」

 あれ…この制服…

 「…あの、櫻葉女子学園の方ですか?」

 「え?あ、そうです」

 やっぱりそうだ。

 櫻葉女子学園は隣町の私立校で、高学歴で金持ちしか入学できない女子校って聞いたことある。

 「…あの本当に怪我とかないですか?急いでたから気づかなくて」

 「いえ!全然元気です!急いでたのにごめんなさい」

 そう言いながら深々と頭を下げる彼女。

 「ちょっ、やめてください!本当に大丈夫なので!…ごめんなさい、バイトの時間押してるので失礼します!」

 私は彼女に軽く頭を下げて走った。