いつかそこに太陽は咲く


 「珍しいね、二人がここのカラオケ来るなんて」

 「いやー、それがね、瞬の事でサッカー部マネージャーの萌に聞きたいことがあってさ」

 彩…行動が早すぎる…

 「え、瞬ってあんた達と同じクラスの?」

 そりゃ萌も反応に困るわ…。

 「瞬って彼女いるの?」

 そ、率直すぎるわ!!

 「彩!帰ろう」

 私は彩の腕を引っ張って出ようとした時

 「いるよ!写真見せてもらった事あるんだけど美人だったよ」

 私の足は止まった。

 「あー…まじか」

 彩は言葉をつまらせて言った。

 そして、私はまた足を前に進めた。

 「萌、ごめんね!バイト中に!じゃあ、また明日」

 そのまま彩を連れて外に出た。

 「…ごめん、瑞希。余計な迷惑だったよね…」

 「ほんとだよ、まだ気になってもいないのに誤解されたらどうすんのよ。…まぁでも、ありがとう」
 
 「うん…」