「なんか…「イメージ違う」とか俺的に理不尽なんだけど…
やり直そうとか思わなかったわけ?」
俺がゆっくりと疑問を口にすると、的矢は
「んー…」
と、何か考えるように靴先でアスファルトを蹴る。
「当時は「俺のイメージって何?」とか結構悩んだけど…」
信号が変わり、的矢が横断歩道に踏み出す。
一瞬遅れて俺が後に続く。
「後から思うと、アイツにとって初カレだったから、いろいろ理想があったんだと思う。
だから「思ったのと違う!」みたいな?
俺も初カノだったから、女の子の気持ちが汲めてなかったんじゃないかな?
押して欲しいとこで引いてみたり、逆に強引に突っ走ってみたり。」

