「だったらさ、的矢君たち今日「出待ち」したらどう?」 いつの間にか的矢の名前が女の子たちに覚えられている。 「出待ち?」 「うん。 学園祭の日は家族とか彼氏とか、一緒に帰るつもりの人が正門の前で出てくるの待ってるんだ。 うちの学校、出入り口が正門一つしかないからそこならみんな必ず通るし、 待ってれば逢えると思うよ。」 女の子たちは下校時刻を教えてくれて、 「頑張ってね~」 と送り出してくれた。