(…あ!!)





私はあなたのこと分からなかったの。

でもきっと、知りたかったの。



どうして私なの?

どうして私なんかを「可愛い」なんて思ったの?

私のこと、「好きだ」と思ったの?

いつからそう思ってたの?



分からないからって逃げたら分からないまま。

分からないなら訊かなきゃ分からない。



訊いた結果私があなたを好きになるかは分からないけど、
逃げたらずっとあなたのこと、もやもやしたまま…




彼の瞳が私を見ている。

優しく包み込むように…





ねぇ


私、



あなたのこと、知りたいよ?





私はそっと瞳を伏せる。

そしてあなたに言う。



「15分。」



「え…?」





「本当に…15分で良いですか?」