「15分。」



やにわに彼が言う。



「…え?」



「15分、いや、10分でいいから。

俺とお茶しませんか?」



彼は再び微笑むけれど、
真剣な眼差しに冗談を言ってるわけではないことは分かる。



(何…?どういうこと…?)



訳が分からず瞬きしていると彼は続ける。



「分からないなら訊いてよ。

訊いて、分かって、それでもやっぱり俺じゃないなら、その時ははっきり言って。

それならきっぱり諦められるから。

多分君にとってもその方がすっきりするでしょ?」